No.13
かにこづき
特徴
かにこづきとは、カニを小突いてつぶしたものに水を加えて漉した汁を煮ると、卵とじのようになることから「ふわふわ」とも呼ばれている。
かにこづきに使うカニはモクズガニで、宮城県ではカワガニとも呼んでいる。はさみに長い軟毛があるのが特徴で、日本全国どこにでも生息しているカニである。
ワタリガニは、河口から海域までの広い範囲で産卵し、孵化した幼生は脱皮し成長しながら川をさかのぼり、2年から3年で成体となって今度は川を下る。秋には身がしまって美味しいといわれるが、春に食べる地方もありる。宮城県内の河川でも昭和20年代まではよく獲れていたが、今では北上川や、七ヶ浜地域を含め細々と漁が続けられている。
※資料:みやぎの食を伝える会編著/ごっつぉうさん.伝えたい宮城の郷土色/河北新報出版センター/H17
材料 (4人分)
- ワタリガニ(生)4~5杯
- 水4カップ
- 醤油大さじ2
- ネギ又はミツバ少々
作り方
- (下ごしらえ)
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- ①獲ったカニは、網かごに入れて4.5日吊るし、泥を吐かせる。
- (つくり方)
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- ①軟毛や毛について泥が入らないようにするため、生のカニをよく洗いハサミは除き、甲羅をはがしてミソを取り分けておく。
- ②まな板にカニを並べ、包丁のみねで叩きつぶし、すり鉢に入れて、さらにすりこ木で良くついて砕く。
- ③②に3分の1の量の水を加えて混ぜ、目の細かいザル(網代笊)で濃し、残りの水も加えながら漉す。しばらくそのまま置いて、沈殿させ、殻などが沈んでいれば除く。
- ④鍋に③とカニミソを入れ、弱火で鍋底をかき混ぜながら加熱し、卵とじ状のものが浮いてきたら醤油で味を調える。
- ⑤最後に青み(ネギ又はミツバ)を加え火を止める。