No.21
サンマのすり身汁
特徴
サンマは金華山沖漁場を代表する魚で、古くから秋の味覚として欠かせない庶民の味である。
七ヶ浜町ではサンマの水揚げは無いが、他地域で水揚げされたサンマが流通しており、住民にとっては、家庭の味の一品として挙げられている。
南の海で生まれて北上し、北の海でたっぷりえさを食べて太り、秋には産卵のため南下する。主な産卵期は10月から1月と、3月から6月の2回で、三陸沖から九州にかけての暖かい黒潮が流れる海で産卵する。そして北は千島列島から南は沖縄周辺まで南北に大きく移動しながら成長する。
漁期は8月下旬に北海道から始まり、金華山沖では10月から11月に盛漁期となり、産卵前の脂がのったおいしいサンマが食べられる。
サンマなどの青魚の魚油は、動脈硬化を抑え、心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣を予防する食品としても注目されている。鮮度の良いものは刺身や酢みそで食べたり、たっぷりの大根おろしを添えて、塩焼きで食べたりするが、すり身にして大根などの秋野菜とともに汁物に仕立てたすり身汁も地域ではおいしく食べられている。
※資料:みやぎの食を伝える会編著/ごっつぉうさん.伝えたい宮城の郷土色/河北新報出版センター/H17
材料 (4人分)
- サンマ3尾
- (A)みそ大さじ1
- (A)おろしショウガ小さじ1
- (A)片栗粉大さじ1
- 水4カップ
- 大根150g
- 豆腐200g
- ネギ1/2本
- みそ大さじ3
作り方
- ①サンマは頭と内臓を取り出し、水洗いして3枚におろす。ハラスや小骨を除き、包丁のみねで叩いてからAを加えて、さらに叩いてすり身にする。
- ②大根は短冊切り、豆腐は大きめに切る。ネギは斜め切りにする。
- ③鍋に水と大根を入れて煮る。大根が煮えたらすり身を大きいさじですくって入れ、浮き上がってきたら味噌で味を調え、豆腐、ネギを入れて火を止める。