No.1
ボッケ汁
特徴
七ヶ浜名産の初冬の味覚「ボッケ(魚/ケムシカジカ)」は、毎年10月中旬から11月中旬にかけて旬を迎える。分布域は、島根以北の日本海と東北以北の太平洋で、ベーリング海まで及ぶ。地方によって、呼び名が異なる。
収穫期のメスには卵がたくさん入っている。汁物として卵と同時に調理される場合が多い。七ヶ浜独特のボッケ汁の作り方は、卵も添えることである。
ボッケの見た目はゴツいが、身は白身で、味は淡泊である。頭から美味しい出汁が出るため、煮付けや鍋物として好まれる。また、新鮮なものは刺し身や肝あえなど郷土食の一品として親しまれている。ボッケは捨てる部分がなく、全て食材となる。
奥松島地域では、ボッケ(ケムシカジカ)は次の日になると味が悪くなることを「ボッケの宵越し」という。
材料 (4人分)
- ボッケ大きめ1尾
- 白菜1/4個
- 豆腐1/4丁
- えのき1束
- しいたけ1パック
- ひらたけ1パック
- 長ねぎ1本
- 昆布だし4C
- 酒大さじ1杯
- 塩小さじ2杯
- 薄口醤油大さじ1杯
作り方
- (下ごしらえ)
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- ①ボッケはよく洗い、うろこをとる。
- ②頭、内蔵、えら、尾びれ、背びれ、腹びれを切り落とす。胃袋に中に入っている物は取り除き、胃袋は裏返してよく洗い流す。胆も洗っておく。
骨が硬いので食べるときに気になるため、尾びれ、背びれ、腹びれは丁寧に取り除く。 - ③身は二枚に開き食べやすい大きさにぶつ切りにする。
- ④捌いたボッケをざるに並べ、熱湯をかけて霜降りする。
- (つくり方)
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- ①昆布だしを沸騰寸前まで加熱し、ボッケの頭を入れて更に沸騰寸前まで加熱したら火を弱めて1時間程(頭の原型が崩れるのが目安)中火で沸騰しないように煮出して旨味をじっくり引き出す。
- ②一旦ざる等で濾して骨を取り除く
- ③濾した煮汁に酒、塩で味付けし、白菜を入れて軟らかくなるまで煮る。沸騰させない火加減に注意する。
- ④きのこ類、豆腐、葱を入れて煮立ってきたら、白しょうゆを入れて味を調え、最後にボッケを入れて白身魚に火が通ったら出来上がり。